「企業内転勤」ビザの基準変更について
ホーム > 「企業内転勤」ビザの基準変更について

「企業内転勤」ビザの基準変更について

この度、「企業内転勤」の在留資格に関する公私の機関(受入れ企業)の基準が法務省令に
より変更されることが決定しました。これは、出入国管理及び難民認定法及び外国人の技能
実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴うも
のです。ここでは、行政書士の視点から、この変更の重要ポイントと実務上の注意点を解説
します。

1. 交付日及び施行日

まず重要なのは、施行のタイミングです。

  • 公布日: 令和七年九月三十日 
    施行日: 令和九年四月一日 

    2. 新設される基準

    基準1
    常勤の職員の総数に関する基準(20人以上)

    企業内転勤者を受け入れる公私の機関(日本側事業所)の常勤の職員の総数が20人人以上でなければなりません 。

     

    • 算入されない職員:
      1. 外国にある事業所の常勤の職員
      2. 企業内転勤の活動を行う外国人(今回転勤する外国人を含む)

    【実務上の注意】

    「常勤の職員」の定義を、企業の総務担当者や顧問社労士と連携して正確に確認する必要があります。
    特に、日本本社と海外支店の人員構成に注意が必要です。

  • 基準2
    企業内転勤者の人数の上限に関する基準(1/20ルール)

    受け入れる企業内転勤を行う外国人の数が、当該公私の機関の常勤の職員の総数(基準1で定
    めた職員)に基づき、以下の算式で算出される数を超えてはならないと定められました。


    企業内転勤者数の上限=常勤の職員の総数×1/20

    【実務上の注意】

    これは、企業内転勤者の総数が日本側の常勤職員の5%までに制限されることを意味します 。

    例えば、常勤職員が20人の場合、受け入れられる企業内転勤者は最大で20×1/20で1人です。
    この基準は、事業所の規模に応じて受け入れ人数が制限されるため、特に小規模な事業所や、
    海外との人事交流を活発に行っている企業にとっては大きな影響が出ると予想されます。

 

今回の省令改正は、受入れ機関に対する要件を明確化し、適正な運用を図ることを目的とし
ていると考えられます。令和9年4月1日以降、企業内転勤のビザ申請を行う際は、これらの
人員要件を厳格にクリアしているかを確認することが不可欠になります。

 

友だち追加

過去のブログを検索

携帯サイト


携帯電話をご利用の方は
QRコードを読み取って
モバイルサイトをご覧になれます。


当サイトは、
情報を安全に提供して頂くために、
「高度なセキュリティ」と「信頼性」で
定評のあるRapidSSLを利用しております。
プライバシーポリシー